「やりたいスポーツがあるけれど、ウィッグがとれてしまうのではないかと不安…」
ウィッグを使っていると、こうした理由からスポーツを敬遠してしまうという方も多いのではないでしょうか。
しかし、いくつかの注意点に気を付け、ウィッグのズレや浮きを抑える工夫をすれば、ウィッグをつけたままでもスポーツを楽しむことができます。
そこで今回は、ウィッグをつけたままスポーツをするときに気を付けるべき5つの注意点を解説。あわせて、ウィッグをつけたまま行うのに適したスポーツ、適していないスポーツもご紹介します。
それでは参りましょう。
Contents
1.オーダーメイドやアジャスター付きなどサイズの合ったウィッグを使う
あまりに安価なウィッグや既製品のウィッグの場合、各個人の頭部のサイズにあわせることは難しくなってしまいます。そのため、少し動いたり風に吹かれただけでウィッグがずれたり、浮いてしまうことも。
普段は高価なウィッグに手を出せないという方も、スポーツをするときだけは
- ワンランク上のウィッグを使う
- オーダーメイドのウィッグを使う
など、ご自身の頭皮の状態やサイズに適したウィッグを選ぶことが大切です。
完全なオーダーメイドではなくても、ある程度形ができあがったものをより適したサイズに調整できるセミオーダーメイドのウィッグもあります。
オーダーメイドよりも安く仕上がることがほとんどなので、オーダーメイドには手を出せないという方はこちらも検討してみるといいでしょう。
また、アジャスター付きのウィッグであれば、ご自身で頭部のサイズにあわせて調節できます。オーダーメイド品には劣るものの、自分で簡単に調節ができ、費用を安く抑えながらズレを予防することができるという点ではおすすめです。
2.ウィッグの下にインナーキャップをかぶって安定性を高める
地毛の上からそのままウィッグを被るよりも、インナーキャップを被ってからウィッグを装着するようにしましょう。そうすることでウィッグが固定されて安定性が高まり、ズレや浮きを防げます。
また、ウィッグが劣化する原因となる汗や皮脂を吸収する効果があるうえ、蒸れの防止にもつながるため、夏場や長時間スポーツをする際も安心です。
インナーキャップは主に2種類!自分に適した素材を選ぶ
インナーキャップは、主に「コットン製」と「ネット製」の2種類に分けられます。コットン製のインナーキャップは、網目が細かく柔らかい素材でできているところが特徴で、頭皮への刺激を最小限に抑えることができます。
頭皮が敏感な方や、薄毛・抜け毛が酷い方はコットン製のインナーキャップがおすすめです。
一方ネット製のインナーキャップは、コットン製のインナーキャップよりも髪をまとめやすい点が特徴です。薄毛の範囲が限定されていて、それ以外の部分は髪が多いという方や長髪の方に向いているといえます。
どちらの素材のインナーキャップを使用するにしても、大切なのは適した素材・サイズのものを選ぶことです。フィット感を重視するあまり、頭部に対して小さいインナーキャップを選ぶと頭痛や体調不良の原因になることも。
少し余裕をもってゆとりのあるサイズを選び、長時間被っていても違和感のない素材のインナーキャップを選びましょう。
ヘアピンやテープを使って固定すればさらに安心
インナーキャップは装着しているうちに上の方へとずれていってしまうというデメリットもあります。
より確実に固定したいという方は、前頭部、両サイド、襟足部分をヘアピンで止めたり、ウィッグ専用のテープを使用するとさらに安心でしょう。
3.正しい装着方法で深くウィッグを被ってズレや浮きを防ぐ
インナーキャップやアジャスターでサイズを合わせても、間違ったウィッグのかぶり方をしているとズレやすくなってしまいます。とくに多いのが、浅くかぶりすぎてしまっているケースです。
インナーキャップ装着後は、ウィッグの前髪部分を地毛の前髪の生え際部分に合わせてしっかりと抑えながら、ウィッグの襟足部分を持って後ろへぐっと引っ張り、頭をすっぽりと覆うように深めにかぶりましょう。
このように正しく装着することで、ウィッグのズレや浮きを防ぐことができます。
4.スポーツの合間はこまめに汗を拭きピンやテープのゆるみを確認
上述した通り、汗や皮脂はウィッグを劣化させる大きな要因の一つです。どんなスポーツでも、長時間行うものや、激しいスポーツであればあるほど大量に汗をかきますよね。
かいた汗や皮脂をそのままにしていると、ウィッグが劣化するだけではなく、
- 固定のために付けていたピンやテープがゆるんでウィッグが取れやすくなる
- 蒸れによって頭皮の状態を悪化させてしまう
といった可能性があります。
スポーツの合間には、タイミングを見てこまめにタオルで頭皮を拭き、ピンやテープがずれていないかを確認してください。同時に髪の毛の乱れも直しておきましょう。また、スポーツの後はシャワーを浴びて頭皮を清潔にするよう心がけてください。
ベース部分がメッシュ素材のものなど、通気性がいいウィッグを選ぶことも、汗や皮脂によるウィッグのズレ・浮きの予防につながります。
5.ウィッグの手入れを行い日頃から良好な状態を保っておく
ウィッグの劣化はズレや浮きの原因にもなるため、日頃からきちんと手入れを行い、ウィッグをいい状態に保つことも大切です。具体的には、以下のポイントに気を付けておきましょう。
ウィッグは専用のスタンドで保管する
多くの場合、ウィッグの購入時にはウィッグ専用の保管スタンドが付属しています。ウィッグを外したら、床や机の上にそのまま置いたり折りたたんだりせず、専用の保管スタンドにきちんとかけておきましょう。これによって型崩れを防ぐことができます。
また、上から保護ネットなどをかぶせると、よりよい状態を保つことが可能です。
通気性のいい場所に置いておく
汗や皮脂、湿気はウィッグの傷みを早めるほか、雑菌が繁殖する原因になります。いずれもウィッグの劣化を早めてしまいますので、外したウィッグは通気性のいい場所に置いて保管するようにしましょう。
ウィッグを外したら必ずブラッシングをする
ウィッグを外したら、その都度ブラシを使ってやさしくとかし、整えるようにしましょう。ウィッグの毛が絡まったまま・癖がついたままにしていると、後々のブラッシングが大変になります。そこで無理矢理とかそうと強くブラッシングをすれば、さらにウィッグの毛が傷み劣化を早めてしまうでしょう。
ポイントは、頭頂部からではなく、毛先から力をいれずにやさしくブラッシングをすること。また、一度にとかそうとせず、数回にわけて丁寧にブラッシングしましょう。ウィッグは静電気に弱いので、ブラッシング時はウィッグ専用のブラシを使用することもお忘れなく。
シャンプー・コンディショナーで定期的なケアをする
洗う頻度が多すぎるとウィッグが傷む原因になるため、通常であれば月に1回程度のシャンプー・コンディショナーが理想と言われています。
しかし、汗や皮脂が出やすい長時間のスポーツや屋外スポーツ、夏場のスポーツの後にはその都度洗うことをおすすめします(ただしお手持ちのウィッグの仕様を確認してくださいね)。その際は、専用のシャンプーやコンディショナーを使用するようにしましょう。
ウィッグを洗ったあとは、毛先から少しずつブラッシングをして毛の絡まりをとり、最後にドライヤーできちんと乾かすようにしてください。生乾きのまま放置したり、自然乾燥をさせると雑菌が繁殖してしまい、ウィッグの激しい劣化につながってしまいます。
ウィッグをつけたまま行うのに向き・不向きなスポーツを解説!
ここからは、ウィッグをつけたままでも行えるスポーツと避けるべきスポーツを各種目別に詳しくご紹介します。
ウィッグをつけたまま行うには、
- 相手との接触や転倒が多い
- 水がかかる
- 頭部に圧力がかかる
といった特徴のあるスポーツは向いていないので注意しましょう。
バドミントンは安心して行えるスポーツのひとつ
バドミントンは相手と接触する可能性が少ないスポーツです。激しい動きをする場面もありますが、屋内で行うスポーツなので強風や悪天候の心配はなく、ウィッグがズレたり取れたりする心配はほぼないでしょう。そのため、安心して行えるスポーツのひとつといえます。
ゴルフは強風や悪天候に気を付ければ心配なし
激しい動きや人との接触がなく汗をかきにくいゴルフも、ウィッグをつけたままでも安心して行えるスポーツです。また、帽子をかぶることができるため、ウィッグが固定できるという点でもおすすめです。
ただし、激しい強風や悪天候の中で行うゴルフは少し注意が必要です。天気が事前にわかっていれば、ピンやテープを併用して固定するなどの工夫をしておけば安心でしょう。
ヨガはおすすめ!ただしホットヨガには注意が必要
ヨガは激しい動きをすることがありませんので、ウィッグをつけたままでもできるおすすめの運動といえます。しかし、気を付けなければいけないのは「ホットヨガ」です。
ホットヨガは大量の汗をかくので、ウィッグがとれやすいうえ、蒸れや不快感を引き起こすことも考えられます。そのままウィッグをかぶり続けていると、薄毛の進行に繋がることも。
ホットヨガの際は替えのウィッグをもっていき、終了後に取り換えるなどの工夫をするといいでしょう。
ジョギングはキャップやサンバイザーを被ればより安心!
一定のリズムで走るジョギングは、転倒の可能性はあるものの、相手との接触や激しい動きはありません。ウィッグをつけたままでも安心して行えるスポーツのひとつです。
しかし、強風や悪天候の中のジョギングや長時間走り続けるフルマラソンは、風や雨、振動、汗などでウィッグがズレてしまうこともあります。このような場合はランニングキャップやサンバイザーなどを被って走ると、より安心して楽しむことができるでしょう。
サッカーは相手との接触や転倒・ヘディングに注意!
それほど激しい動きをする印象はないサッカーですが、相手との接触や転倒、またヘディングなどによって、ウィッグがずれてしまう可能性があります。加えて屋外で行うサッカーは、風や天候によっても状況が左右されるため、ウィッグをつけたまま行うにはあまり向いていないスポーツです。
水泳・マリンスポーツはできるだけ避けて!泳ぐ場合は水泳帽を
水泳は、水圧によってウィッグがズレやすいだけではなく、塩素の含まれる水に長時間触れるため、ウィッグの劣化を早めてしまいます。
ウィッグによっては「水に濡れても大丈夫」と謳っている商品もありますが、できるだけ避けることをおすすめします。万が一ウィッグをつけたまま水泳を行う場合には、必ず水泳帽をかぶるようにしましょう。
また、ウィッグをつけたままの海水浴やサーフィンなどのマリンスポーツもおすすめできません。ただでさえ水に弱いウィッグですから、海水に浸かるとなると、傷みや劣化はさらに激しくなります。帽子などのアイテムを使いにくい点からも、ウィッグをつけたままのマリンスポーツは避けたほうが無難です。
ウィッグでも諦めないで!あなたらしくスポーツを楽しもう
やりたいスポーツがあるにもかかわらず、「ウィッグだから…」と諦めてしまうのはもったいないことです。今回ご紹介した5つの注意点を踏まえれば、ウィッグをつけたままスポーツを楽しむことは十分可能ですよ。
マリンスポーツなどはウィッグをつけたまま行うことはなるべく避けて、お気に入りのウィッグを長持ちさせながらスポーツを楽しんでいきましょう!
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